あれから30年 その後のミニマリスト

節約しすぎないシンプルライフ

かつてはシンプル・ライフが一般的でした

テレビのCMは、時代の雰囲気をよく表しています。

大きいことはいいことだ

日本は、むかしから小さいものをめでる文化でした。盆栽がいい例です。

ところが、高度成長期の1967年には、森永エールチョコレートが発売され、大きいことが絶賛されました。ちょうど東京五輪(1964)と大阪万博(1970)の中間です。

CMで有名になった山本直純は、のちに「男はつらいよ」の主題歌を作りました。

気楽にいこう

1970年になると、光化学スモッグが発生し、公害が一般の人にも知られるようなりました。経済にブレーキが必要だとの声も聞こえはじめた1971年、鈴木ヒロミツが故障した車を押すCMが流れました。「のんびりいこうよ」というのどかな歌詞です。

シンプル・ライフ

1973年にオイル・ショックが起こり、トイレットペーパーがないないないと、大騒ぎになりました。

そんな時代を経て、1976年に高倉健がCMに登場し、ひとこと「シンプル・ライフ」と。大人のカジュアル・ファッションをアピールしたのです。

もっとも、そんなことがなかったかのように80年代はバブルに浮かれ、90年代に沈没したのでした。やがて、さとり世代が登場し、ミニマリストにスポットが。

時代がぐるぐる回っているように感じます。衣食が足りると、欲しいものが減っていくのでしょうね。