あれから30年 その後のミニマリスト

節約しすぎないシンプルライフ

「武器ではなく 命の水を」2016

今年をふりかえっているうちに、ビッグニュースが飛び込んできた。
首相もコメント、NHKでも再放送あり。

もともとが蝶よ花よの人です。
遠征のとき、山奥で病に苦しむ人を見てしまった。
医者なのに、薬を持ってない。
ほっとけない、という男気がもりもりで、ついにはボランティアとして再訪。
自前のNGOまで作ってしまった。

ところが医療以前に命を落とす人がいた。
清潔な水と食料があれば、生き永らえたのに。
そんなわけで井戸掘りにチャレンジ。そのおかげで渇きはいやせた。
しかし農地は荒廃したまま。これでは食えない。
そこで用水路を作ろうと考えた。しかも巨大なそれを。
そのプロセスをテレビでは映し出していた。

用水路の建設は、医療の延長上にある。住民の命を救うための活動だ。
広範囲の緑地化に成功し、治安も回復。
結果として、平和が実現できた。
そこを強調していましたね。

中村さんは、東大寺建立に協力した行基みたいな人。
クリスチャンなのに、「一隅を照らす」とも。
これは最澄のことばだそうです。
オレに共感したからといって、何も海外でボランティアしなくてもいい。
自分が今いる場所で、足元を掘れ。そんなアドバイスをすることでしょう。

中村さんは、戦国武将に似ています。
治水は、国造りの根本。
武田信玄は、信玄堤を築いて甲府盆地を水害から守りました。
お城ではなく、マドラサを作ってましたね。
金山を掘る代わりに、基金を作り、寄付を募りました。
しょっちゅう遠征するので、父親が不在。これはご家族も…。
違うのは、武力を使わなかったこと。
残念ながら、最後は討ち死にでした。

有名人なので、あちこちでネタにされるでしょう。
追悼記事を書くよりも、ペシャワール会の維持会員になる方が、中村さんは喜びそう。
クナール川の流域葬にしてあげたかったです。

 

天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い