あれから30年 その後のミニマリスト

節約しすぎないシンプルライフ

あおによし 奈良時代小説

奈良時代は710年から784年までの74年間で、天平文化が花開いたと習った。
律令国家が完成した時期のはずが、実はいくつもの内乱があり、女帝の時代でもあった。

はじめは肩の力を抜いて読めるものを。

キサキの大仏


キサキの大仏』は、聖武天皇が建立した大仏の開眼(752年)までを描いている。
主役は、妻である藤原光明子。娘の阿部(皇太子)や藤原仲麻呂も出てくる。
こちらが奈良時代の前半とすれば、後半は

天平の女帝 孝謙称徳―皇王の遺し文―(新潮文庫)


阿部(称徳天皇)が亡くなり、幻の遺言が残されて…、とミステリー要素がある小説。
仲麻呂の乱などは回想形式で描かれる。
のちに桓武天皇妃となる酒人内親王がキーに。
話が錯綜するので、ちょっと読みにくい。

そんな古代でも、現場はあった。ディテールを描くのは、澤田瞳子がうまい。

火定 (PHP文芸文庫)


疫病(737年)が流行し、藤原四兄弟がつぎつぎと倒れた。
庶民を治療する施薬院が舞台のパンデミック小説。

孤鷹(こよう)の天 上 孤鷹の天 (徳間文庫)


仲麻呂の乱(764年)前後の大学寮が舞台となる

与楽の飯~東大寺造仏所炊屋私記~ (光文社文庫)


大仏建造の現場で働く料理人が主役。