あれから30年 その後のミニマリスト

節約しすぎないシンプルライフ

コロナウイルスに立ち向かうファイターたち

人体には、防御機構が備わっています。
免疫は、特定の病原体が入ってくると、それをしっかり認識して排除する。これは決まった相手にしか働かないため、特異的防御機構と呼ばれる。

一方、「異物であれば、相手を選ばずなんでも攻撃する」のが非特異的防御機構で、人体に備わった各種のバリアと、あとで説明するナチュラルキラー細胞(NK細胞)と食細胞(食作用をもつ好中球とマクロファージ)があります。

外敵の侵入を防いでくれるのがバリアなのだから、働きやすい環境を整えてあげることも大切。

コロナ対策だからといって、手を消毒しすぎると、皮膚のバリアを壊してしまう。手洗いは、ほどほどに。
鼻から吸い込んだコロナウイルスは、鼻毛で遮られ、鼻水にくっつき、それでも体内に入ろうとすると、のどにある線毛が排出してくれる。
だから、鼻毛はできるだけ密集させ、さらに鼻の入り口にワセリンを塗れば完璧。
帰宅したら、鼻うがいを。
線毛が活発に動いてくれるのは、湿度が40%~60%のとき。夏はエアコンで冷房して湿度を下げ、冬は加湿器を使うとよい。

各種のバリアをすり抜けて上気道(鼻から鼻腔、鼻咽腔、咽頭喉頭まで)やにとりついたコロナウイルスは、異物として免疫の餌食となる。

免疫の主役は、白血球です。
白血球は、細胞の中につぶつぶがある「顆粒〈かりゅう〉球」と、つぶつぶのない「無顆粒球」に分けられる。
顆粒球には、酸性の色素に染まる「好酸球」、塩基性の色素に染まる「好塩基球」、中性の色素に染まる「好中球」がある。
無顆粒球には、「単球」と「リンパ球」がある。
単球は、血管から出るとマクロファージ(大食細胞)と名前が変わります。

侵入してきたコロナウイルスは、好中球やマクロファージに食べられてしまう。

ついでに書いておくと、リンパ球には、外敵をやっつけるB細胞、T細胞のほかに、体内にある異物を攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)がある。NK細胞は、がん細胞やウイルスに感染した細胞を攻撃する。ただし、NK細胞の活性は年々弱くなるので、高齢者はがんになりやすく、コロナウイルスにも弱い。

白血球の話は、次回もつづく。