大変な日本史
承久の乱、本能寺の変、前九年の役、宝治合戦、大坂夏の陣、霜月騒動。おまけに観応の擾乱も。ネーミングの基準がいいかげんで、こんなの暗記しないといけないのでしょうか、入試では。
戦いのBeforeとAfterで何が変わったのか整理したのがこの本です。
源頼朝の挙兵の図があり、数ページで説明されています。これがテレビになると、たっぷり1時間のバラエティ(林修のレッスン 今でしょ)になる。石浜神社に伝わる浮世絵には、江戸重長がかけた浮橋が描かれていました。ついでに鶴岡八幡と浅草寺との関係も。どうやって測量したのやら。
さて、本書で武士の登場から終焉までの概略がわかります。大坂夏の陣、島原の乱、西南戦争は、いずれも死に花を咲かせたい浪人たちが集ったのでしょう。
応仁の乱(1467-77)を理解するには、明徳の乱(1391)を読み解くのが早道と本郷さんは述べています。当時66か国のうち11か国も支配する山名氏と足利義満との戦いで、室町幕府が守護大名をつぶして勝利を得ました。
幕府側の有力者が細川頼之です。彼は、日本を一つにまとめるのではなく、東日本を切り離しました。ミニマルな形での幕府運営ですね。関東および出羽・陸奥は、鎌倉公方が管轄することになりました。
切り離された関東が安泰だったかというと、享徳三年(1454)に鎌倉公方の足利成氏が関東管領の上杉憲忠を謀殺し、動乱の時代へと突入していきます。京都よりも一足早い戦国時代の幕開けです。
本文は読みにくいけど、地図や年表がついているので、小説を読むときの手がかりとなる。