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あれから30年 その後のミニマリスト

節約しすぎないシンプルライフ

出口治明『働く君に伝えたい「お金」の教養 人生を変える5つの特別講義』

これは、お金の運転免許証を取得するための受講科目。出口さんに質問しながら、女性ライターが20代向けにまとめたもので、いわゆるマネー・リテラシー向上本というやつです。むかしはこの類の本がなくて、私などもリテラシーが向上することもなく30の声を聞いてしまいました。

はじめに総論があり、各論としてお金の使い方、貯め方、殖やし方、稼ぎ方の順に受講します。通読すると、お金のことで死ぬまで不安に思うことなく、楽しく生きていけるようになります。そしてお金に支配されることなく、お金を支配できるようにも。

細かいハウツーまでは書いてないので、その先は自分で勉強する必要があります。入り口としては、ファーストクラスのできばえです。

こういう本を見ると、親世代は子どもたちに読ませたくなるのですが、必要な子ほど関心がありません。まして読みなさいなどと言おうものならば、以下略。まあ、本人の目の前で読んでいるのを見せつけるとか、読みかけの本をテーブルの上に放置するとか、そのくらいしか手がありません。

さて、親子に対する出口さんのアドバイスは、親に頼らせない、子は親からの相続をあてにしない、です。

「親の金は親の金」と割り切り、「ぜんぶ使い切ってください、そのかわり面倒は見ません」と宣言してしまいなさいと。かなりドライですね。

それに対して親がなすべきことは、次の3つを子に知らせておくこと。

  • 重要書類がどこにしまってあるか
  • 自分はどんな葬式をしたいか
  • 認知症や寝たきりになったとき、延命治療をしてほしいのか

とても簡素ですが、20代向けのアドバイスとは思えませんね。身近なところでは、親が80代、子が50代の組み合わせが多い。3つの情報を知らせておいてくれても、実際には兄弟がいると意見が割れて、これも以下略。

親も元気、伴侶もいない、独身の20代なら、シンプルです。「いましかできないことに」お金を使うだけでいい。出口さんおすすめのの3本柱で、濃密な体験を味わってほしいですね。老爺心ながら。