あれから30年 その後のミニマリスト

節約しすぎないシンプルライフ

困ったきょうだいがいると思い、不安になる自分は困ったちゃん?

きょうだいリスクとは

一人っ子には関係のない話ですが、きょうだいがいるといろいろと。なにしろ、兄弟は他人の始まり、という言葉もあるくらいですから。
同じ環境で育ったはずなのに、きょうだい間で格差ができてしまうことがあります。お金、仕事、伴侶の3つがそろった者と、そのいずれも持たない者と。
ニートで未婚の弟や姉がいても、親が生きているうちは問題となりにくい。親が防波堤の役割を果たし、彼らを養っているからです。
親をみとった後、持たざる者を養わなければいけないと不安になるきょうだいの気持ちを代弁したのが、きょうだいリスクなのです。

家族は「檻」なのか

どうかわかりませんが、この問題は家族関係、相続、介護の3つが混在しています。たとえば、

  • 幼いころに受けたきょうだい差別が忘れられない。
  • 長男だからと介護を押しつけられる。
  • 早く家を出たものは親の介護から解放され、家に残ったものがそれを引き受ける。
  • 独身だと甥や姪に高額なものをプレゼントできない。将来の介護を期待していると思われかねないから。
  • ひきこもりの子が親の持ち家に住んでいたのに、遺産分割でもめ、家を売らなくてはならない。

お母さんは小さいころからお姉ちゃんばかりかわいがったのに、なんでみそっかす扱いされた私が介護をしなくちゃならないのよ、と思っても不思議ではありません。

不安を解消するためにできる4つのこと

  1. 親という防波堤があるうち、家族間で毒出しをして、きょうだい関係を結びなおす
  2. 中高年のひきこもり・ニートの生活プランを立てる
  3. 成年後見人を立てる
  4. きょうだいの精神的なつながりを、長い目で育てていく

身近なところでは、姉妹で将来いっしょに住もうと約束しているのがいます。どうせ亭主は先にいなくなりますからね。

さらに、遠い姉妹だけでなく、職場の後輩だった子とも似たような話をしているそうです。私は料理担当で、あなた掃除担当ねと。たとえ気休めでも、そういう会話を楽しめる人が家族の外側にいるのが、ハッピーということなんでしょう。

アメリカにもあるきょうだい格差

お金持ちの女性は、実質年収の4.7%を成人した子ども、孫、甥や姪、きょうだいに分け与えています。

しかし、親から金銭的な支援を受けると、どんどん貧乏になっていきます。親から現金をもらうと「弱い子がますます弱くなる」のは、日米に共通する法則のようです。

たとえば、お金持ちの両親が妹を甘やかして育てたケースです。住宅ローンを含め生活費まで肩代わりしています。一方、姉は早くに家を出て、起業し、資産家となりました。

妹は母親の資産が減るのを恐れ、母親に最低限の介護しか受けさせません。見かねた姉へのアドバイスは、

  • リーダーとして率先して行動する。
  • お母さんを助け、妹を許す。
  • きょうだいへの憎悪や恨みは、あなたの幸せにつながらない。

この場合は、姉が資産家だったのでリスクとはなりませんでした。

さいごに

つとめていた会社がつぶれたとか、病気になったりであれば、まだ納得できるでしょう。しかし、給食費を不払いしても平気なタイプのきょうだいであれば、親を人質に取られたように感じてしまいます。そんな自分を責めてしまうかもしれません。

中村メイコ「片付けは大人の教養」

中村メイコは、終活界隈ではちょいとした有名人です。

30年間暮らした一戸建てから、広さが3分の1ほどのマンションに引っ越しました。その際に、トラック7台分の荷物を捨てました。

芸能人ゆえ、私たちよりも物持ちだったのでしょうね。家が狭くなれば、最小限の物しか身の回りに置かないようになります。どうしても欲しいものがあれば、買えばいいだけです。

著名人が率先して片付けをはじめると、だんだん物も売れなくなるでしょう。その代わり、断捨離・活まわりのサービス業が繁盛するかもしれません。

黒木華のお澪坊がジャストフィットしたドラマ「みをつくし料理帖」

高田郁の『八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)』シリーズがドラマとなりました。

かなり原作に忠実で、短い時間に詰め込んだ感じがあります。後から小説を読んでも、楽しいはずです。ドラマではさらりと流されているところを、じっくり味わえます。

主役のほかに、芳が安田成美、つる家の店主種市が小日向文世おりょう麻生祐未、源斉先生が永山絢斗。次回以降、野江(成海璃子)も登場します。

5年前に民放でドラマ化されたときは、芳(原田美枝子)、又次(高橋一生)が出演しました。

登場人物が自己紹介するとき、必ず住んでいる町の名前を言います。地図を片手に見たいドラマです。文庫本なら詳しい地図がついてるんですが。

全8回なので、あと7話楽しめます。

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土井善晴が「クローズアップ現代」に出演し、「一汁一菜」のレシピを紹介

いつもはお堅い番組が、「きょうの料理」のスタジオに化けてしまいました。簡単に内容をまとめておきます。

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簡単食がブーム

50万世帯が利用する「料理キット」は、週5日の夕食用で月3万円ほど。これなら献立に悩むことなく、手作りしたという自己満足が得られます。

SNSでは、ワンプレートレシピの写真が人気で、ワンプレート皿の売れ行きも好調。家電業界では、作り置きができるように、鮮度を保つ冷蔵庫を開発している。

料理教室では、料理経験ゼロの生徒を対象とした授業が好評で、基本用語をていねいに解説したテキストを使用している。

1分料理動画は、レシピをひと目で理解できる。キッチンにスマホを持ち込み、動画を見ながら手軽に料理できる。動画の制作では、従来の料理用語にとらわれず、簡単な用語で説明し、手順も簡略化している。

感想

料理教室には、包丁を持つのが初めて、という女子もいるのですね。

自分のことを振り返ってみると、学校から帰ってきて、空腹を満たすために、梨をむいて食べたりしました。多少でも包丁が使えるようになると、リンゴの皮をちぎれないようにむいて自慢したものです。かなりの厚切りでしたが。

介護しすぎない「ミニマムケア」

 ミニマムケアとは

親の自律能力を信じて、自立状態を長く維持するために、手伝いを最小限に抑える介護のことです。本人ができることまではしてあげないのが、本当の意味での思いやり、という考え方です。

やってあげた方が楽、その方がさっさと済むし、と思っても手を出さずに見守る。そうしないと、使わない機能は衰えていき、機能が衰えれば、自分の思い通りにできないことが増えていく。

有料老人ホームなら、たしかに手厚い介護を受けられます。イベントや手先を使う娯楽もあります。でも、人に必要とされる仕事がないのです。たとえ認知症になっても、洗濯ものをたたんだり、できることはあるのです。自宅であれば、自分でやるはずの家事を、ひとつもやらせてもらえないのです。

介護に対する考え方には男女差がある

あくまで一般的な傾向ですが、あえて手伝わない・世話をしないで介護するのは、男が多いようです。女の場合、そういう介護を目にすると、思わず手を差し伸べてしまいます。

ミニマムケアを実践する息子は、姉妹や妻が手出しすると、自分が目指してきたものが台無しにされたように感じます。やがて、彼女たちには介護にかかわってほしくないと、家族を介護から遠ざけるようになります。

逆の立場からは、「息子がケアをしていない」ように見えます。結果として、ミニマムケアは家族の間で衝突を生みかねません。

ミニマムケアが終わるとき

それは「親はまだまだ一人でやっていける」と信じる息子の期待を、現実が裏切り始めたときです。たとえば、認知症の症状が重くなり、妄想や徘徊が頻繁になり、自分が夜もおちおち寝ていられなくなったときです。

そのときに、介護を失敗した自分を責めたり、しゃんとしない親をしかったりせずに、別の道を探す必要があります。

平山亮『迫りくる「息子介護」の時代~28人の現場から~』(光文社新書