あれから30年 その後のミニマリスト

節約しすぎないシンプルライフ

ドラマは、再放送だけでいいかもしれない

今年の梅雨は長いですね。

そろそろ、西の方から猛暑がやってきそうですが。


湿度が高いとカビが生えたり、室内もじっとり。
しかし、悪いことばかりではありません。
エアコンをつけないので、電気代が安くていい。何年か前は、6月の末からつけてましたからね。
乾燥しやすい肌がしっとりしている。モイスチャなんとかの天然うるおいですね。
なんといっても、熱中症の心配がないのが一番。
猛暑の中、エアコンが壊れたら、人間の方が昇天です。

 

ドラマの再放送で、よかったのが「アシガール」(2017)と「愛していると言ってくれ」(1995)の2つでした。

 

アシガール」は、すばらしい原作をそこなうことなく、イッセー尾形のくさい芝居など味付けもよし。黒島結菜という得難い主役をむかえ、楽しめるシリーズでした。このまま大河ドラマの一作としてカウントしたいほどです。

NHKは将来の朝ドラ候補を抜擢して、ドラマの主役として投入してきます。
でもね、朝ドラなんか出なくてもいいんです。その前に、前哨戦だったはずの出演作がよかったりするから。

黒島結菜といえば、「アシガール」。代表作は、これで決まり。
小芝風花なら「トクサツガガガ」、清原果耶なら「透明なゆりかご」。清原果耶は、朝ドラに決まったようですが。

役者にしてみれば、通過点に過ぎないものが、観るものの記憶に残るものなんです。

 

そうそう、ドラマはほぼ原作のまま進行するのですが、両親の設定が変わってました。お父さんが専業主夫、お母さんがお医者さん。速川家の家計を支えているのは、お母さんなんですね。

家族内での男女の役割の違いとしては、「光の帝国」(2001)が先駆的でした。妻(檀ふみ)が大学の先生、夫( 小日向文世)は売れないフリーライターで取材の時以外は家にいる。
16年たって、専業主夫の時代となりました。今後は、どう変わっていくのでしょう。

 

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走れ、唯之助!

コロナのおかげで、ドラマの再放送が多くなった。

なかでも、「アシガール」は楽しい。

女子高生が戦国時代にワープし、イケメン武将に出会う。初恋にめがくらんで、現代と過去を行ったり来たりする、という荒唐無稽ドラマ。

ばかばかしさとしては、少女がキョンシーをお仕置きする「霊幻道士」クラス。

タイムトラベルという手垢のついた設定を、ご都合主義まるだしで、あっけらかんと用いている。その潔さは、「イグアナの娘」に通じる。特殊メイクなど使わずに、まさかの着ぐるみで押し通した力技のドラマだ。演じたのは菅野美穂

今は「恋はつづくよどこまでも」でラブコメの下地ができたところゆえ、再放送としてはタイミングがいい。本放送よりも視聴率がとれそう。

アウトドアをさっそうと走る黒島結菜が適役。インドアでくすぶった気分を吹き飛ばしてくれよう。

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お暇なら、観てよね

非常事態宣言も出され、一区切りというところでしょうか。

あとは各自治体の判断が住民の命を左右するのですね。

最悪の場合、首長と心中です。

 

すでに医療崩壊していると伝えられる東京都と、感染者数の少ない県とでは、対応が違ってあたりまえ。いきなり過剰な自粛を要請する前に、県境を越えた人の移動を制限したいところ。

 

あと咳エチケットでは、通じないお年寄りも。今日もさっそく近所のおばちゃんに濃厚接触されてしまいました。

ましてソーシャルディスタンスでは、ソシアルダンスと間違われて、かえって密着されるおそれも。断蜜とか集近閉とか、いろいろ手を変え品を変えて、注意をうながす必要あり。

 

都知事が週末の外出を控えるように会見した翌日、NHKは「羅生門」(1950)を真っ昼間から放送しました。強烈なメッセージです。

杣人が「盗賊よりも、疫病みよりも、飢饉や火事や戦よりも恐ろしい」と語るのです。

ここから日本映画の黄金時代がはじまりました。ですから、恐ろしいというよりも、役者たちの活きのよさを感じました。

 

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小松左京原作の「復活の日」(1980)は、ウイルスにより人類の大半が滅んでしまい、南極にいる人たちが生き残る映画です。冷戦時代ゆえ、核がからむ。女が少ないので、性のモラルも崩壊。チリ人とアルゼンチン人が喧嘩したり、いろんな要素がてんこもり。

 

生き残りの中に若き日の森田健作がいる。ここでパンデミックを仮想体験したので、現在進行中のコロナ禍では、いかんなく実力を発揮していることでしょう。

 

むかしの映画ゆえ、医療スタッフは無防備で全滅。

 

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「感染列島」(2008)では、さすがにお医者さんは防護服を着ている。それでも院内感染が起こってしまう。また、人工呼吸器の不足も描かれていました。2020年になっても、資材の不足は解消されず。

 

WHOから派遣されてきたオフィサーがホワイトボードに書く。ウイルスの正体は? どこからやって来たのか? 治療法は?

映画では、ウイルスの出所を知ることが、治療につながっていく。

今回、それがあまり話題になっていないですね。

 

興味深かったのは、ネーミング。ウイルスの名がblame。天罰ウイルスと訳せばいいのかな?

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待望のラブコメドラマ

よさそうなドラマは、深夜やBSで放送されるので、地上波に期待していない。だから、他の人のバッシングを目にすると、見なければいいのに、と思ってしまう。

ハムラアキラ

スペイン語講座でアルゼンチンに行ってたと思ったら、いつのまにか帰国してドラマに出演。売れっ子ですね。探偵もので、水準はクリア。その他に、「こころのきずをいやすということ」なんてのも、ありました。この2作は、評判がいいようです。

 

一方、ボロクソだったのが、

恋はつづくよどこまでも

これをくさす人は、ウイルス騒ぎでストレスでもかかえているのでしょうか。古典的な少女マンガをドラマにするとこうなる、というお手本のような作品です。決めポーズが効果的。朝ドラにはファンがついています。恋つづも同様。そんなニーズをくみとった手腕をほめてあげたい。

かつて、24年組が意欲的な作品を連発した時代がありました。でも、ハイレベルすぎてついていけない中学生もいたのです。そんな子たちは、陸奥A子などのブコメに活路を見いだした。恋つづも同様です。塾や習いごとで帰宅が遅くなり、お疲れの若者が、ほっこりできる作品だったのです。中には、少女のままお年を召されたかたも。

恋つづは、病院という舞台を借りた、コスプレドラマです。お仕事ドラマではありません。ですから、患者をないがしろにして、とかの批判は、ヤボというものです。

恋はつづくよどこまでも(1) (フラワーコミックスα)

 

正月に放送された「チャンネルはそのまま!」はおもしろかった。北海道のテレビ局を舞台に、新人がいろいろやらすコメディです。これはテレビ局員というレアな仕事の業界ドラマです。そしてラブコメ要素を排したところに、ローカルテレビ局の矜持を感じます。かといって、仕事ドラマかと言えば微妙。

チャンネルはそのまま!(1) (ビッグコミックススペシャル)

 

日本には、きちんとした仕事ドラマがないのです。主役が、医者、ケーサツ、弁護士ばかり。

お隣の国なら、「ミセン」という秀作があります。

主役は、大手商社のインターンにコネで採用されたけど、仕事ができずに苦しむ若者。同期や先輩、上司や他の部署の人たちも、ていねいに描かれています。

ミセン -未生- DVD-BOX1

どうして、このレベルの作品が作れないのか。

くやしいですね。

でも、ニーズがないのだから、しかたない。

 

NHKの快進撃はつづく

「これは経費で落ちません」

回によるばらつきはあれど、平均点の高かったドラマです。
とくに石鹸マイスターの回がよかったなあ。
観客をだましだまし話が進んでいき、最後にウルっとくる。ドラマの王道です。

パッとしないコミック版を、うまくアレンジしました。
レトロと経理という2つの軸が絶妙にミックスされてます。
ところどころ出てくる字幕、「経理部」というドア文字のデザイン、手作り石鹸
「うさぎを追うな」「イーブン」。

NHKはあっけらかんとパクります。経理部でのかけあいは、「時効警察」じゃないですか。
ただ、NHKはドラマで笑わすのが、もともと苦手です。有本マリナはミスキャストだし、ギャグも過剰。そこにラブコメを追加したので、バランスが崩れました。そのシーンは、CMだと思って、見なかったことに。

森若沙名子は制服姿がりりしく、麻吹美華はつんつるてんの私服がぴったりでした。
刑事コロンボ」みたいなシナリオライターの競作で、シーズン2を希望。


「サギデカ」

いっしゅんガキデカかと思ってしまいました。初回のゲストが泉ピン子。これは致命的、すぐにスイッチOFF。

2回目で盛り返しました。伊東四朗のボケっぷりがみごと。どちらも「おしん」の親なんだけど。

脇役がそろってました。定番の遠藤憲一麿赤児にとって代わった田中泯香川京子なんか、もう出てくるだけでいいドラマになってしまう。足立梨花だって、フィットしてましたよ。清水尋也(20歳)だけは役不足。新人刑事には、緒形拳にしごかれる嶋田久作(26歳、「大誘拐」)みたいなのを配置してほしい。

脚本の安達奈緒子は、「透明なゆりかご」(2018年)も書いている。大河ファンタジー精霊の守り人」から清原果耶、木村文乃と2連続での主役。年に1作ずつ、安達作品を放送してほしい。つぎの主役はだれかな?