ミッドライフ・クライシス雑感
いつのことだったか、リクルートスーツに身を包んだ女の子がうつむいて歩いていた。あやうく声をかけそうになった。よかったら、うちにおいでよ。とりあえず働いてみて、第二新卒としてまたチャレンジしてみたら、と。
20代のころ、書類選考で落とされ、たまにある面接もうまくいかないと、自分の人格を否定されたような気がした。そのうち、はじめの一歩が踏み出せなくなる。そうなると負のスパイラルで、どつぼにはまる。やがて、預金通帳の残高が減っていくという現実に直面する。なんとなく悪い汗をかいたような気分。もう二度とごめんだ。
幸い、自分にもできる仕事と巡り合い。なんとか、やってこられた。アーリーリタイアしても、まだ生きてます。
今年41歳になる人は、
2000年23歳のとき就職氷河期
2004年27歳 ワーキングプア
2008年31歳 リーマンショックで派遣切り
2017年40歳 7040問題
しょっちゅうテレビのネタにされています。
2010年 34歳の女性 これまで一度も正社員になれず。食費1日500円で暮らし、貯金もほぼなし。15の資格を取得し、通信制の大学も出た。それでも面接は落ちてばかり。これ以上、努力のしようがない。
あれから8年。いまは42歳かあ。
NHKは、ミッシングだのクライシスだの、何かキャンペーンをやっているんだろうか。そのパート2は、結婚と兄弟がテーマだった。
婚活中の男性は、高収入の医療関係の女性を求む。この映像を見たとき、作り手の悪意を感じた。
女性は条件をゆるくして、AIによるマッチングを受け入れた。実際に会ってみると、よさそうな相手だった。
フィクションの世界では、どんなに都合のよい条件でも、見つけ出してくれる結婚相談所がある。AIもかなわぬ名人芸。
非正規で働いている弟が、兄と母に仕送りをしている。兄は介護離職ゆえ、母親が亡くなっても、無職の兄を養わなくてはならない。今現在4つの仕事をかけもち。共倒れしそう。