2022年のドラマは、チャレンジしてる
年明けは、新人脚本家の作品「踊り場にて」から。
バレエで挫折し、高校の臨時教員になるのが瀧本美織(30歳)。
母親役は、富田靖子でした。
一作でそれっきりとはならず、連続ドラマに抜擢された生方美久(うぶかた みく)。思いっきり振り切った脚本を書いてます。
「silent」の夏帆は、いい子なんだけど、問題発言も。
筆談に加え、表情たっぷりの手話がとてもいい。
思いを寄せる想くんの母が、篠原涼子。
題名どおり、音を消して、サイレント・ドラマで鑑賞中。
一方、瀧本美織は「Sister」で狂女と思しき姉にチャレンジ。
姉妹の母親は、櫻井淳子。
どこに楽しみを見出していいのか、難しいドラマです。
ドラマの法則 その1
ドラマには、もれなくお母さんがついてくる。
多くのドラマに朝ドラの影響があり、大河ドラマも例外ではない。
演じる役者さんたちは、そういうものに拒否感があるのか、
テレビ東京の深夜ドラマに出たがる。
その結果、作り手も「きのう何食べた?」(テレビ東京、2019)みたいな果実を求めるようになる。
ならば、脚本家を連れてくればいいじゃないか。
そしてできあがったのが、朝ドラの「おかえりモネ」(NHK、2021)。
書いたのはもちろん安達奈緒子。
「霊媒探偵・城塚翡翠」なんて、まるでNHKから引っ越してきたようなドラマです。
「透明なゆりかご」(NHK、2018)から清原果耶、瀬戸康史。「トクサツガガガ」(NHK、2019)から小芝風花。
役者に気をとられて、ストーリーが頭に入らない。
ドラマの法則 その2
すべてのドラマは、NHKとテレビ東京に通じる。
今年は、詐欺がはやっているのでしょうか。
「ちむどんどん 」の姉(川口春奈)は「silent」に、妹(黒島結菜)は「クロサギ 2022」にそれぞれ出演。ライバルとして火花を散らしています。
結婚詐欺は、アカサギと言うのですね。
その結婚詐欺にチャレンジしたのが、「一橋桐子の犯罪日記」。
76歳の桐子(松坂慶子)が、シニアの婚活パーティーに参加。
指南役の木村多江が、楽しそうに演じてます。
コメディが苦手なNHK、軽い認知症の人までターゲットにしたような作りに。
ここまで割り切れば、それなりに味わえるかも。
「一橋桐子の犯罪日記」が後期高齢者ドラマなのに対し、「定年オヤジ改造計画」は前期高齢者ドラマでした。
まさかの郷ひろみを投入。不定愁訴や夫源病から、保育園問題まで。あれこれ詰め込んで、最後はもちろんハッピーエンド。
図書館に、行き場のないじじいが集まっていたり、あるあるですね。
部長病というのもお忘れなく。
二枚目や美女は、中年期を過ごすのが難しい。
うまく年をとれないから。
松坂慶子は、「愛の水中花」(1979)を歌うバニーガールから、「篤姫」(2008)の恰幅のいい幾島役に、見事な変身をとげた。
太ることは、必ずしも悪いことではない、と多くの人が気づいた。
その後、松坂につづく女優が増えた。
ドラマの法則 その3
青年は、松坂慶子をめざす。